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「企業内転勤2号完全ガイド」第5回:【最重要書類】申請の成否を分ける「育成計画書」の作り方【テンプレートと記入例付き】

「企業内転勤2号」の申請において、その成否を分ける最も重要な書類が「育成計画書」です。このビザの目的が「技能の習得」であるため、その計画の具体性と合理性が審査の最大の焦点となります 。


なぜ「育成計画書」が重要なのか?


「技術・人文知識・国際業務」ビザでは「雇用契約書」が職務内容を定義しますが、「企業内転勤2号」では「育成計画書」がその役割を担います。入国審査官は、この計画書を見て、申請が単なる労働力確保のための偽装ではなく、正当な育成目的であるかを判断します。


育成計画書に盛り込むべき必須項目


質の高い育成計画書を作成するためには、以下の要素を網羅的かつ具体的に記述する必要があります。

  1. 育成の最終目標:

    (例)「研修終了後、母国の工場で新設されるXXラインの品質管理責任者として、不良品率を5%以下に抑えることができる」

  2. 習得する技能:

    (例)「精密部品の目視検査技術」「NC旋盤のプログラミング及び操作技術」「HACCPに基づいた衛生管理知識」

  3. 育成の具体的な内容と方法(OJTとOff-JT):

    OJT: どの部署で、誰が(指導員名と役職)、何を、どのように教えるかを時系列で記述 。

  4. Off-JT(座学): 関連知識を学ぶための社内講習や外部セミナーの計画。

  5. 育成スケジュール(段階的ステップアップ):

    (例)1〜3ヶ月目:基礎知識の習得と安全教育。4〜9ヶ月目:指導員のもとで実践業務。10〜12ヶ月目:独力での業務遂行と成果報告。

  6. 指導体制:

    育成責任者と各技能の指導担当者を明記。指導員が十分な経験と指導能力を持っていることを示す 。

  7. 進捗の評価方法:

    (例)「月次の面談とレポート提出」「3ヶ月ごとの実技テスト」「最終成果発表会」


【記入例テンプレート】

期間

育成目標

OJT内容(担当指導員)

Off-JT(座学)内容

評価方法

1-3ヶ月目

基本的な機械操作と安全手順の習得

安全教育、基本操作のデモと反復練習(指導員:山田太郎)

製品知識研修、安全衛生講習

筆記テスト、操作チェックリスト

4-9ヶ月目

応用的なプログラミングとトラブルシューティング能力の獲得

複雑な加工プログラムの作成、軽微なエラーへの対処(指導員:鈴木一郎)

応用プログラミング講座

実技テスト、月次レポート

10-12ヶ月目

自律的な品質管理と改善提案

担当ラインの品質データ分析と改善案の立案・実行

品質管理(QC)手法研修

最終成果発表、改善提案書の評価


注意点


単なる作業リストは「単純労働」と見なされる危険があります。「なぜその作業が必要か」「その作業を通じて何を学ぶのか」という育成の視点を常に明確にすることが、許可を得るための鍵です。

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