top of page

「企業内転勤2号完全ガイド」第10回:【応用編】「企業内転勤2号」成功の鍵はインターンシップにあり!特定活動9号との比較で学ぶ計画の重要性


「企業内転勤2号」は、海外拠点の従業員を日本で育成するための制度ですが、その本質を理解する上で非常に参考になる在留資格があります。それは、海外の大学生を受け入れるための「特定活動9号(インターンシップ)」ビザです。どちらも「技能の習得」を目的とし、単なる労働力の確保ではない点が共通しています 。


この最終回では、両者を比較することで、「企業内転勤2号」を成功させるために不可欠な「計画性」と「指導体制」の重要性を明らかにします。


「育成」を目的とする2つの制度 「企業内転勤2号」と「インターンシップ」は、対象者や前提条件は異なりますが、制度の根底にある思想は酷似しています。それは、受入れが「教育・育成」の機会でなければならず、その証明として詳細な計画と、それを実行する体制が求められるという点です 。


以下の比較表は、両制度の要件がいかに似通っているかを示しています。

項目

企業内転勤2号

特定活動9号(インターンシップ)

主目的

企業内での技能習得

大学の教育課程の一環としての実務経験

対象者

海外関連会社の従業員 

海外大学の在学生(18歳以上)

前提条件

1年以上の海外関連会社での勤務経験 

海外大学の正規課程に在学中 

滞在期間

有期的(通算1年が検討中)

1年以内、かつ大学修業年限の1/2以内

活動の根拠

日本法人と海外法人の企業内異動

海外大学と日本企業の契約 

活動内容

育成計画に基づくOJT・現場作業(単純労働は不可)

専攻と関連する実務(単純作業は対象外)

学業との関連

不要

必須(単位取得など)

最重要書類

育成計画書

インターンシップ計画書 

指導体制

育成責任者・指導員の配置

インターンシップ責任者・指導員の選任

受入れ人数枠

常勤職員の**5%**まで(企業規模20人以上が目安)

常勤職員数に応じた上限あり(例:100人以下は5人)


戦略的結論:インターンシップに倣い、計画を制する者がビザを制す


この比較から導き出される結論は明確です。「企業内転勤2号」の申請を成功させるには、その準備を「インターンシップ・プログラム」の設計と同様の厳格さで行うべきだということです。

特に「育成計画書」は、申請の心臓部です。インターンシップ計画書に求められるように、以下の点を具体的に、かつ論理的に記述する必要があります 。

  • 目標設定: いつまでに、何ができるようになるのか。

  • 計画内容: OJTと座学を組み合わせた具体的なスケジュールと内容。

  • 指導体制: 誰が、どのように指導し、サポートするのか。

  • 評価方法: どのように進捗を測り、フィードバックするのか。

「企業内転勤2号」を単なる人事異動の一環と捉えるのではなく、一人の人材を育成するための体系的な教育プログラムとして位置づけ、その計画を緻密に文書化すること。それこそが、この新しい在留資格を最大限に活用し、グローバルな人材戦略を成功に導くための最も重要な鍵となるでしょう。

最新記事

すべて表示
なぜ、御社の外国人スタッフは定着しないのか?「仕組み」の前に作るべき、たった1つのこと

その「仕組み」、順序が間違っていませんか? 「せっかく採用したのに、すぐに辞めてしまった」 「国籍の違う従業員同士でグループができてしまい、うまくいっていない」 「指示を出しても、なかなか言うことを聞いてくれない」 外国人雇用に取り組む多くの企業様から、このような切実なご相談をいただきます。 真面目な企業様ほど、これらの問題を解決するために綿密な「マニュアル」を作ったり、「日本語教育」を強化しよう

 
 
 
「うちは大丈夫」は通用しない?不法就労が発覚する意外な5つのルートと捜査の裏側

ビザ申請を専門とする行政書士として多くのご相談を受ける中で、不法就労に関する相談も少なくありません。 その際、多くの経営者様が口にされるのが**「まさか、こんな些細なことからバレるとは思わなかった」**という言葉です。 「不法就労の摘発」と聞くと、入管の警備官が突然会社に踏み込んでくるシーンを想像されるかもしれません。しかし、実務上の感覚としては、最初から「不法就労」として捜査されるケースよりも、

 
 
 
【飲食店の皆様へ】神戸有名ラーメン店の逮捕事例に学ぶ。「不法就労助長」の代償と、今後5年間「特定技能」が採用できなくなる経営リスク

先日、神戸の人気ラーメンチェーン「神戸ラーメン第一旭」を運営する会社の社長や役員、そして 現場の店長を含む計6名 が、入管難民法違反(不法就労助長)の疑いで逮捕されました。 容疑は、留学生アルバイトに対して法定の「週28時間」を超えて就労させていたというものです。 https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/202511/0019748286.shtml 「うちは大丈

 
 
 

コメント


© 2019 HR BRIDGE

bottom of page