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評価への不満は離職のサイン!外国人材が納得する評価制度の作り方

① このようなことで困ったことはありませんか?

「評価面談で、外国人社員から『評価基準が不公平だ』と突き上げられた」「評価結果を伝えたら、翌日から明らかにモチベーションが下がってしまった」。人事評価は、社員の育成とモチベーション向上のための重要なツールですが、一歩間違えれば、深刻な不満と不信感を生む原因となります。特に外国人材は、評価制度に対して日本人以上に厳しい目を持っていることを認識する必要があります 。


② このような事が原因かも?

外国人材が日本の評価制度に不満を抱く最大の理由は、その「曖昧さ」と「不透明さ」にあります。「協調性」や「勤務態度」といった主観的で数値化しにくい項目が重視されたり、年功序列的な要素が色濃く残っていたりする評価制度は、成果主義が一般的な国でキャリアを積んできた彼らにとって、到底受け入れられるものではありません 。自分のどのような行動や成果が、どのように評価に結びついているのかが分からない。これでは、次の目標を立てることもできず、成長の実感も得られません。この不満が、「キャリアパスが見えない」「給料が上がらない」といった、より深刻な問題へとつながっていくのです。


③ その解決方法とは

社員が納得する評価制度の鍵は、「客観性」「透明性」「公平性」の3つです。まず、評価項目から「頑張り」のような主観的なものをなくし、「目標達成率」や「新規契約件数」など、誰が見ても判断できる客観的な指標(KPI)を導入しましょう。そして、その評価基準と、評価結果が昇給や昇進にどう結びつくのかを、全社員に明確に公開します。国籍や性別に関わらず、全員に同じ基準を適用する「同一労働同一賃金」の原則も徹底しなければなりません 。さらに、評価結果を伝える面談では、良かった点と改善点を具体的にフィードバックし、次の目標設定を本人のキャリア希望も踏まえながら一緒に行う。このプロセス全体を透明化し、対話を重ねることが、評価への納得感を醸成し、信頼関係を築く上で不可欠です。


④ 原因と解決策のまとめ

原因

解決策

1. 評価基準が主観的で曖昧(「協調性」「勤務態度」など)

1. 客観的な数値目標(KPI)を導入し、成果に基づいた評価を行う

2. 評価プロセスが不透明で、ブラックボックス化している

2. 評価基準や評価プロセスを全社員に公開し、透明性を確保する

3. 年功序列的な要素が強く、若手や外国人が不利になりがち

3. 勤続年数ではなく、個人の実績や能力を評価する仕組みに移行する

4. 国籍によって評価に差があると感じさせてしまう

4. 「同一労働同一賃金」の原則を徹底し、公平な評価を保証する


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