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知っておかないと大変なことになる!外国人雇用時の在留カード原本確認の重要性

更新日:7月8日

外国人を雇用する際には、必ず在留カードの原本を確認しなければなりません。原本確認を怠ると、不法就労を助長したとみなされ、不法就労助長罪に問われる可能性があります。本記事では、実際に原本確認を怠ったことでトラブルとなったケースや、不法就労助長罪を回避するためのポイントを解説します。

1. 在留カード原本確認を怠ったことによる不法就労事例

事例1:在留期間が切れていたケース

ある企業が外国人を採用する際、在留カードのコピーのみで確認を行い、原本確認をしませんでした。結果として、その外国人の在留期限がすでに切れていたことに気づかず、企業は不法就労助長罪に問われました。

事例2:偽造在留カードを見抜けなかったケース

建設業の会社が外国人労働者を採用した際、応募者が提示した在留カードが偽造であることに気づかず、採用してしまいました。後に当局の調査で発覚し、会社の責任者は不法就労助長罪で罰則を受けることになりました。

2. 不法就労助長罪とは?

不法就労助長罪とは、故意または過失により外国人を不法に就労させた事業者や個人に科せられる罰則です。これは単なる「知らなかった」では済まされず、無過失であることを事業者自身が立証しなければなりません。

不法就労助長罪の法的責任

  • 刑事罰:3年以下の懲役または300万円以下の罰金(またはその両方)

  • 企業の信用失墜:行政指導やブラックリスト登録のリスク

  • 労務リスク:従業員管理の不備が指摘され、他の従業員への影響も懸念される

3. 企業が取るべき適切な対応

(1) 在留カードの原本確認の徹底

必ず原本を確認し、以下のポイントをチェックしましょう。

  • 在留期限が切れていないか

  • 在留資格が雇用予定の業務と一致しているか

  • カードの偽造・改ざんがないか(透かしやホログラムを確認)

(2) 出入国在留管理庁の「在留カード等番号失効情報照会」システムを活用

在留カードの有効性を確認するため、法務省が提供する照会システムを利用しましょう。企業として、この確認作業を定期的に実施することで、リスクを軽減できます。

(3) 外国人労働者の在留資格管理を社内ルールとして確立

  • 採用時だけでなく、定期的に在留カードの確認を行う(例:6ヶ月ごとのチェック)

  • 人事部門で在留資格・期限の管理システムを導入する

  • 万が一、在留カードに疑問がある場合は専門家(行政書士など)に相談する

4. まとめ

外国人雇用は企業の発展にとって大きなメリットをもたらしますが、適切な手続きを怠ると企業全体に大きなリスクをもたらす可能性があります。在留カードの原本確認は、企業と従業員の双方を守るために必要不可欠な手続きです。

企業が守るべきポイント

✅ 必ず在留カードの原本を確認する

✅ 有効期限や在留資格を厳密にチェックする

✅ 照会システムを活用して偽造や期限切れを防ぐ

✅ 定期的な確認ルールを社内で運用する

これらの対策を徹底し、法令遵守のもとで外国人雇用を進めていきましょう。

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