その沈黙、肯定じゃないかも?外国人との会議で成果を出すファシリテーション術
- takeshi kawamoto
- 7月18日
- 読了時間: 3分
① このようなことで困ったことはありませんか?
「会議で意見を求めても、外国人社員は黙ったまま。何も考えていないのだろうか」「『何か質問は?』と聞いても誰も手を挙げないのに、後から『実は分かっていませんでした』と言われる」。このような会議でのコミュニケーション不足は、意思決定の遅れや、後々の手戻りを生む大きな原因です。活発な議論を期待しているのに、なぜ彼らは発言しないのでしょうか。
② このような事が原因かも?
外国人社員が会議で発言しない理由は、決して意欲がないからではありません。多くの場合、文化的な背景が影響しています。例えば、アジア圏の多くの国では、目上の人や多くの人の前で積極的に意見を述べたり、質問したりすることは、失礼にあたると考える文化があります。また、議論のスピードが速すぎたり、専門用語が飛び交ったりすると、頭の中で母国語と日本語を翻訳している間に、話が次に進んでしまい、発言のタイミングを逃してしまうことも少なくありません。さらに、日本の会議でありがちな「根回し」や、結論ありきの「報告会」のようなスタイルに、「ここで何を言っても無駄だ」と感じている可能性もあります 。
③ その解決方法とは
外国人社員から意見を引き出すには、会議の「進め方」を工夫する必要があります。まず、会議のアジェンダ(議題)と関連資料を事前に共有し、彼らが内容を理解し、意見を準備する時間を与えましょう。会議の冒頭で、「今日は全員から意見を聞きたい」と明確に伝え、心理的な安全性を確保します。そして、ファシリテーターが意図的に一人ひとりを指名して意見を求める「ラウンドロビン」という手法を取り入れるのが非常に効果的です。また、議論が白熱してきたら、一度ペースを落とし、「〇〇さん、ここまでの話で何か付け加えることはありますか?」と、発言の機会を作ってあげる配慮も重要です。会議は、単なる情報共有の場ではなく、多様な意見をぶつけ合い、より良い結論を導き出すための「対話の場」として設計し直すことが求められます。
④ 原因と解決策のまとめ
原因 | 解決策 |
1. 人前で積極的に発言することを良しとしない文化的な背景 | 1. 一人ひとりを指名して意見を求める「ラウンドロビン」方式を導入する |
2. 議論のスピードについていけず、発言のタイミングを逃してしまう | 2. アジェンダと資料を事前共有し、考える時間を与える。議論の途中で話を振る |
3. 「何を言っても無駄だ」という、会議への諦めや不信感 | 3. 会議の目的を明確にし、多様な意見を歓迎する姿勢を明確に示す |
4. そもそも議題を完全に理解できていない | 4. 専門用語を避け、図やグラフを用いて視覚的に分かりやすく説明する |
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