【面接官も困惑】オンライン面接でのコミュニケーションが難しく、的確な評価ができない…
- takeshi kawamoto
- 7月9日
- 読了時間: 4分
「こんな困りごとありますよね。海外在住の候補者とも繋がれるオンライン面接は非常に便利。だけど、通信が途切れたり、音声が聞き取りにくかったり…。何より、画面越しでは相手の雰囲気や人柄、細かな表情が読み取りにくく、対面の面接と同じように評価できているか不安になる。」
そのお悩み、よく分かります。オンライン面接は、対面と比べて得られる非言語情報が圧倒的に少ないため、面接官が戸惑いやすいのは当然です。この課題を乗り越える鍵は、オンラインであることを「ハンディキャップ」ではなく「前提条件」として捉え、それに最適化されたコミュニケーションと評価のフレームワークを準備しておくことです。偶然の産物に頼るのではなく、意図的に「分かりやすさ」と「安心感」を演出し、候補者が本来の力を発揮できる場を整えることが、面接官の重要な役割となります。
効果的な解決方法
解決のポイントは**「①徹底した事前準備」「②コミュニケーションの工夫」「③評価基準の標準化」**の3つです。
まず、面接は始まる前から始まっています。接続トラブルを未然に防ぐための事前テストの案内や、当日のアジェンダ(進行表)を共有するだけで、候補者は安心して面接に臨めます。
面接中は、対面時よりも意識的に「聞いている姿勢」を見せることが重要です。少し大げさなくらいの相槌や頷き、そして画面共有機能を活用した視覚的な情報提供が、画面越しの距離を縮めます。
そして、複数の面接官がいる場合は特に、「オンラインでは雰囲気が分かりにくい」という点を全員で共通認識し、印象論に流されない客観的な評価項目を事前にすり合わせておくことで、評価のブレを防ぎます。
こうすれば解決できる!オンライン面接 成功プラン
以下の表は、オンライン面接の質を高め、的確な評価を実現するための具体的なアクションプランです。
オンライン面接の課題 | 解決アプローチ | 面接官の具体的なアクション(テクニック) | 候補者へのお願い(事前案内の内容) |
① 環境・機材トラブル | 事前のリスクヘッジ | ・面接前に自社の通信環境をチェックする。 ・開始時に「もし途中で接続が切れたら、こちらの番号に電話しますね」と代替手段を伝えておく。 | ・接続テスト用のURLを事前に送り、クリックしてもらうよう依頼する。 ・静かで、背景に余計なものが映り込まない環境での参加をお願いする。 ・イヤホンマイクの使用を推奨する(音声が明瞭になるため)。 |
② 相手の反応が分かりにくい | 意図的な双方向コミュニケーション | ・リアクションを大きくする: 普段より1.5倍の頷きや笑顔を意識する。 ・声に出して相槌を打つ: 「はい」「なるほど」「よく分かります」など。 ・視覚情報を活用する: 画面共有でホテルの写真やパンフレットを見せ、「この写真の雰囲気、どう感じますか?」などと問いかける。 | ・「もし音声が聞き取りにくかったら、遠慮なくチャットで教えてください」と伝える。 ・カメラはオンの状態で参加してもらうようお願いする。 |
③ 候補者の緊張 | 安心感の醸成 | ・冒頭で自己紹介と簡単な雑談(アイスブレイク)の時間をしっかり取る。「そちらの天気はどうですか?」など。 ・面接のアジェンダを最初に提示する。「まず10分で会社説明、次に30分で質問、最後に10分で逆質問の時間です。」 ・相手が話している時は、少し前のめりになって聞く姿勢を見せる。 | ・面接官の名前と役職を事前に伝えておく。 ・服装は「ビジネスカジュアルで大丈夫です」など、具体的に指定してあげる。 |
④ 評価のブレ | 評価基準の明確化・標準化 | ・面接前に、他の面接官と「今日の面接で絶対に見極めたい3つのポイント」などをすり合わせる。 ・「オンラインでの印象」という項目ではなく、「質問への回答の論理性」「表情の豊かさ」など、具体的な行動に分解して評価する。 ・面接を録画し(候補者の許可を得て)、後から見返せるようにしておく。 | ・面接の目的(例:「あなたのホスピタリティへの考え方を知るための面接です」)を事前に伝えておく。 |
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