【最終回】これで万全!法律遵守と不正を見抜く最終チェック
- takeshi kawamoto
- 7月24日
- 読了時間: 2分
最終パートは、解雇や派遣といったデリケートな問題や、在留資格ごとの細かなルール遵守など、法律知識が問われる項目です。ここでも巧妙な「ひっかけ質問」が待ち構えています。
⑦ 解雇予防・再就職援助
「最近、解雇した方はいますか?」という質問。もしいなければスムーズに終わりますが、いる場合は解雇理由や手続きの適法性(30日前の予告または解雇予告手当の支払い)を詳細に説明する必要があります。安易な解雇は解雇トラブルに発展しかねないと認識しておきましょう。
⑧ 労働者派遣・請負について
ここでも「単純労働」に関するひっかけ質問がされます。自社だけでなく、労働者派遣や外注の形で関わっている外国人が、その在留資格で認められない業務(単純労働など)に従事していないか、契約内容を正確に把握しておく必要があります。
⑨ 雇用労務責任者の選任
外国人労働者を10人以上雇用している事業所では、「雇用労務責任者」の選任が義務です。選任しているか、その担当者の氏名は誰か、明確に答えられるようにしておきましょう。
⑩ 在留資格に応じた措置について
調査の総仕上げとして、改めて資格外活動の有無が問われます。特に注意したいのが、留学生アルバイトの労働時間管理です。
【要注意!ひっかけ質問】 「アルバイトの〇〇さんは、平均で週に何時間くらい働いていますか?」
「28時間以内です」という模範解答を求めるのではなく、実態を探るための質問です。タイムカードなどの客観的な記録に基づき、「法律で定められた週28時間の範囲内で厳格に管理しており、繁閑に関わらずこの時間を超えることはありません」と毅然と答えましょう。
まとめ:誠実な姿勢と万全の準備が会社を守る
ハローワークのヒアリング調査は、約1時間という短い時間で行われます。しかし、その背後には労働法と入管法という大きな法律があり、入管庁との情報連携という厳しい現実があります。
曖昧な知識やその場しのぎの回答は、かえって疑念を招きます。事前にこの記事で挙げたポイントを一つひとつ確認し、必要な書類を準備し、誠実な姿勢で調査に臨むこと。それが、あなたの会社と大切な従業員を守るための最善の策です。もし不安があれば、社会保険労務士などの専門家に相談することも検討しましょう。
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