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【2026年03月最新】中東・イラン情勢に伴うCOE(在留資格認定証明書)の有効期限延長と、ビザ発給停止の「板挟み」対策


現在、中東情勢(特にイラン周辺)の緊迫化により、現地からの外国人材の呼び寄せ実務において、非常に悩ましい問題が発生しています。

「現地の日本大使館に問い合わせたら、査証(ビザ)申請の受付は停止していると言われた。しかし、日本の入管庁からは公式なCOE延長の案内が出ていないため、手続きが進まない」

このような、**外務省(在外公館)と法務省(入管庁)の連携の隙間に落ちてしまった「実務上の板挟み」**に直面し、不安を抱えられている人事担当者様や同業者(行政書士)の方も多いのではないでしょうか。

本記事では、この理不尽とも言える現状を整理し、公式情報に基づいた正しい認識と、今すぐ取れる具体的な実務対応(EEATに基づく解決策)を解説します。


1. 【公式情報の確認】イランに対するCOEの特例措置は出ているのか?


まず、ご認識の訂正(事実確認)からお伝えしなければなりません。

多くの方が「有事なので、当然COEの有効期間(通常3ヶ月)の延長措置がとられているだろう」と推測されますが、2026年3月現在、日本政府(出入国在留管理庁)からイラン情勢に特化した「COEの有効期限に関する一律の特例措置」は公式には発表されていません

現時点での入管庁の公式なスタンスは、「イラン情勢の緊迫化を受け、出国できない等の事情がある場合は、一律の延長ではなく、管轄の地方出入国在留管理局へ個別に相談(個別対応)するように」という呼びかけに留まっています。


なぜ「板挟み」が起きているのか?(問題の構造)


この問題の根本原因は、管轄官庁の違いによる情報のタイムラグにあります。

  • 現地の大使館(外務省管轄): 物理的に閉鎖(退避)はしていないため「開館」扱いになっている。しかし、実務上は「緊急時を除き、一時的に査証申請受付を中止」している状態。

  • 日本の入管庁(法務省管轄): 大使館が「完全閉鎖」されたという公式な通達が外務省から来ていないため、「ビザ業務が止まっている」という事実を制度として認識しきれておらず、一律のCOE延長措置(特例)に踏み切れない。


結果として、**「ビザは取れないのに、COEの期限(3ヶ月)だけが迫ってくる」**という最悪の状況が生まれています。


2. 他の国でも起きている「隠れビザ発給停止」のリスク


実は、このような「大使館は開いているが、ビザ発給業務だけが事実上ストップしている」という事態は、イランに限った話ではありません。過去の紛争地域や、政情不安が続く他の国(イスラエル、パレスチナ周辺など)でも散見される現象です。

過去(コロナ禍、ウクライナ侵攻、ミャンマー情勢など)においては、事態が長期化した段階で、入管庁から正式に「COEの有効期限を〇ヶ月延長する」あるいは「期限切れ後の再申請において提出書類を大幅に簡略化する」といった特例措置が公式発表されました。

しかし、「事態が発生した直後」から「特例が発表されるまでの数週間〜数ヶ月間」は、常に今回のようなブラックボックス(板挟み期間)が発生します


3. 【実務的解決策】この状況下で企業・専門家が取るべきアクション


公式な特例措置が出ていない以上、「何もしなければCOEは失効」してしまいます。この理不尽な状況を打開し、外国人材の雇用権利を守るために、以下の手順で動いてください。


アクション①:大使館からの「発給停止の証拠(エビデンス)」を取る


口頭でのやり取りは入管庁への交渉材料になりません。 現地の申請人本人(または代理機関)を通じて、現地の日本大使館へメールで状況を問い合わせてください。「現在は査証申請の受付を一時的に停止している」という大使館からの返信メール(テキスト証拠)を必ず確保してください。


アクション②:管轄の入管へ「事前相談」の記録を残す


取得した「大使館からのメール(翻訳付き)」と、現在のCOEのコピーを持参し、管轄の地方出入国在留管理局(就労審査部門など)へ赴いてください。 「外務省の現地公館がこのような対応をしており、本人の責に帰さない理由で来日できない。有効期限についてどう取り扱うべきか」と個別相談を行います。 一律の延長措置がなくても、この相談記録が入管内に残ることで、後日COEが失効した際にも「再申請時の書類の簡略化」などの柔軟な救済措置を引き出せる確率が格段に上がります。


アクション③:「再申請(再交付)」への準備を進める


最悪のケースとして、そのまま3ヶ月が経過しCOEが失効した場合に備えます。 過去の運用に照らし合わせると、有事で来日できなかった場合の再申請は、元のCOE(原本)と「理由書」のみでスピーディに再交付されるケースがほとんどです。企業側は「受け入れ意思に変更がないこと」を示す理由書の準備をしておきましょう。


まとめ:公式発表を待たず、自ら「証明」に動くことが最大の防衛策


中東情勢に限らず、国際情勢の急激な変化においては、政府の制度(公式発表)は常に後手に回ります。

「入管が把握していないから延長できない」と諦めるのではなく、**「入管が把握していないなら、現地大使館の対応状況(エビデンス)をこちらから入管に提示し、個別対応を引き出す」**ことこそが、私たち専門家や企業の人事担当者に求められる「実務力」です。

イランをはじめとする中東地域からの人材受け入れで、現在まさにCOEの期限が迫りお困りの企業様は、単独で悩まず、入管実務の最前線で交渉に当たっている行政書士へご相談ください。公式には見えない「実務の抜け道」を通って、確実な解決策をご提案いたします。

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