HR BRIDGE

それ、ハラスメントかも?文化の違いから生まれる誤解とトラブル防止策

2025.07.18

労務管理

① このようなことで困ったことはありませんか?

「良かれと思って指導したつもりが、パワハラだと受け取られてしまった」「日本人同士なら笑って済ませるような冗談が、外国人社員を深く傷つけてしまった」。このような、文化の違いからくる意図せぬハラスメントやトラブルに頭を悩ませていませんか。外国人労働者からの労働相談では、「職場の嫌がらせ」が常に上位に挙がっており 、これは労務管理上の重大なリスクです。


② このような事が原因かも?

原因は、何が「ハラスメント」にあたるかの基準が、文化によって大きく異なることにあります。例えば、日本では部下を人前で厳しく叱責することが「愛のムチ」として許容される風潮がまだ残っていますが、多くの国では個人の尊厳を傷つける重大なパワーハラスメントと見なされます 。また、出身国や宗教、外見に関する冗談は、本人にそのつもりがなくても、受け手にとっては深刻な差別や侮辱と感じられることがあります 。こうした「常識」の違いを理解しないまま、日本人同士の感覚で接してしまうことが、深刻なトラブルの引き金となるのです。


③ その解決方法とは

トラブルを未然に防ぐためには、まず経営層が「いかなるハラスメントも許さない」という明確な方針を打ち出し、全社員に周知徹底することが不可欠です。その上で、日本人社員、特に管理職を対象とした「異文化理解研修」や「アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)研修」を実施しましょう 。これにより、自分たちの「当たり前」が、他の文化ではそうではないことを学び、多様な価値観への感受性を高めることができます。また、母国語で相談できるハラスメント相談窓口を設置し、何かあったときに安心して声を上げられる体制を整えることも重要です。これは、働きやすい労働環境を整備する上での企業の責務です。


④ 原因と解決策のまとめ

原因

解決策

1. ハラスメントの基準が文化によって異なることへの無理解

1. 日本人社員、特に管理職向けの異文化理解研修・ハラスメント研修を実施する

2. 人前での叱責や、個人の属性に関する冗談など、日本的な慣習

2. 経営層がハラスメント防止方針を明確に示し、全社に周知徹底する

3. 外国人社員が、問題を相談できずに一人で抱え込んでしまう

3. 匿名性・機密性を確保した、多言語対応のハラスメント相談窓口を設置する

4. 「良かれと思って」の行動が、意図せず相手を傷つけてしまう

4. 指導やフィードバックは1対1の場で行うなど、具体的な行動ルールを定める